ドイツの10年:輸出テコにG7で首位

以下は、JBPRESSで見つけた記事
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2011.02.11(Fri) The Economist

G7諸国の中で、過去10年間に最も実績を上げたのはどこの国か? そして、その国は現状を維持していけるのか?
ユーロ圏は足を引きずって歩いているかもしれないが、最大加盟国は疾走している。ドイツは2010年に過去20年間で最も速いペースで成長した。3.6%という成長率は、昨年の国内総生産(GDP)成長率が2.9%だった米国を含む大半の先進国の上を行く。
 懐疑論者は、ドイツの力強い回復は単に、景気後退期に生産高が他国よりも激しく落ち込んだ反動に過ぎないと主張する。各国の相対的なパフォーマンスを的確に評価するためには、もっと長期、例えば10年間の動向を検証する必要があるだろう。
 一見すると、10年間の数字は、ドイツが出遅れているという一般的な見方を裏づけているかに見える。何しろドイツのGDPは過去10年間で年平均わずか0.9%しか拡大しておらず、伸び率は米国のたった半分だ(まだ通年のGDP統計を公表していない国については、本誌=英エコノミスト=が各種機関から聞き取り調査した2010年の推計値を使った)。
 だが、これはミスリーディングだ。米国経済の方が成長ペースが速かった一因は、移民の流入と高い出生率のおかげで年間1%近く人口が増加してきたことだ。対照的に、ドイツの人口は減少している。これは大きな意味を持つ。なぜなら、繁栄のより正確な基準となるのは、GDP成長率ではなく、1人当たりGDP成長率もしくは平均所得だからだ。
 この基準では、かなり違ったランキングになる。過去10年間で、ドイツの1人当たりGDP成長率は先進国クラブであるG7の中で最も高かった。米国は5位どまりだ(図参照)。

 1人当たりGDPは、近年の景気後退にも新たな光を投げかける。2007年第4四半期以降の1人当たりGDPの落ち込みを見ると、ドイツの景気後退は米国ほど深刻でなかったことが分かる。さらにドイツは昨年、G7の中で唯一、1人当たりGDPを2007年を上回る水準まで回復させている。
ベルリンがベイエリアを追い越す
 ドイツはほかにも複数の経済指標で高いスコアを叩き出している。同国はG7の中で2010年の失業率が2001年実績を下回ったたった2カ国のうちの1つだ。6.6%という現在の失業率(国際標準の定義に基づく)はG7中2番目に低く、米国の9.4%*1よりかなり低い。今では旧東ドイツの失業率が初めてカリフォルニア州を下回っている。
 ドイツの官民両セクターの財政状態も、ずっと健全な状態にある。これは主に、保守的な住宅ローン制度が住宅および信用バブルを回避する助けになったためだ。家計の債務は過去10年間で可処分所得の115%から99%に減少した。同じ時期に英国の家計債務は117%から170%に跳ね上がっており、米国も100%から128%に上昇した。
 さらにドイツは、財政赤字ならびに対GDP政府債務が最も少ない。図に示した基準(1人当たりGDP成長率、失業率、財政赤字、そして家計の債務)に基づくと、ドイツはこの10年間でG7の中で最も高い成果を上げてきたことになる。国際通貨基金(IMF)は、今後5年間もドイツの1人当たりGDPが最も速いペースで拡大すると予測している。
 しかし、潜在的な2つの問題がこのバラ色の未来図に水を差す。1つは、ドイツが突出するもう1つの数値、すなわち、2010年にGDP比5%に相当した同国の巨額経常黒字だ。ドイツ人自身はこれを自国経済力の天晴れぶりのさらなる証拠と見なしている。

 中国という競争相手をよそに、ドイツは2000年以降、G7の中で唯一、世界の輸出シェアを落とさなかった。純輸出の増加は過去10年間のドイツのGDP成長全体の少なくとも3分の2を担っており、この割合は他の経済大国よりずっと高い。
 日本の純輸出はGDP成長率の半分を担った程度で、中国に至ってはわずか10分の1を占めるに過ぎない。
 これは持続可能な成長の原動力とは言えない。これまで通りにGDPに貢献し続けるためには、ドイツの貿易黒字は毎年増加していく必要がある。そうなればドイツはますます、保護主義の反発に見舞われるリスクと他国の景気後退に脆弱になる。

また、黒字の増加が続くことは現実的でもない。ドイツの貿易黒字は、その他先進国の犠牲の上に膨れ上がった面がある。過去10年間で増加した黒字額の5分の2は、新興国との貿易で生じたものだ。
実際、過去10年間で、ドイツの対米貿易黒字は米国のGDPに対する比率で収縮した。だが、ドイツは確かに他の欧州連合(EU)加盟国に対して多額の黒字を出しており、EUでは今後数年間で需要が大幅に減退すると見られている。

 ドイツの対外黒字は、対外的な強さと同じくらい、慢性的に弱い内需を反映したものだ。長引く賃金抑制と高い家計貯蓄率の影響で、ドイツの消費者支出は過去10年間で年平均わずか0.3%しか伸びていない。
 ドイツのように高齢化が進む国は、労働力が縮小するに従い、将来の年金給付の原資となる外国資産の蓄えを築くために、投資する以上に貯蓄をすべきだ(つまり、経常黒字を出すということ)。

 だが、ドイツの対外黒字は大きすぎる。また、その多くが米国のサブプライム債券やギリシャ国債をはじめとしたお粗末な投資先につぎ込まれた。

 2つ目のドイツの大きな弱点は、生産性の伸びが比較的緩やかなことだ。製造業の生産性は国際基準で見て高いものの、サービス部門では後れを取っている。煩雑な規制が競争を制限していることがその一因だ。

 過去10年間は、緩やかな生産性の伸びは、2003~05年に実施された労働市場改革が功を奏してより多くの人が働くようになったことで補われた。だが、今後数年は、ドイツの労働力人口は総人口比で縮小していく。生産性の伸びが上向かない限り、1人当たりGDP成長率は鈍化する。

 この10年間、ドイツがG7リーグの中でトップに立ったのは、主に同国が信用バブルをうまく回避したからだ。だが次の10年も現在のパフォーマンスを維持していくためには、国内消費とサービス部門双方の活性化を図る必要がある。

 朗報は、昨年のドイツの成長の大半が、輸出でなく、内需から来たことだ。企業投資が先導的な役割を果たしたが、第4四半期には実質消費者支出が前年比2%近くも伸びた。ほぼ20年ぶりの低さとなった失業率は恐らく今年賃金を押し上げ、家計が所得のより多くを消費に回すのを後押しするだろう。

 このような「ドイツ製」の景気回復は、同国がペースを緩めず成長し続けることを可能にするはずだ。
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ドイツが元気なようだ。

27 Responses to “ドイツの10年:輸出テコにG7で首位”

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